YODA氏との
コラボレーション

START
はじまり

YODA氏と『仕事場』

ドイツ、デュッセルドルフのセントラル駅から徒歩10分。もの静かな通りの一角に、YODA氏の『仕事場』はあった。
70年以上前から使われているという重厚な扉が来客を出迎える。扉を開き建物の中に入ると、薄暗くライトアップされた、20畳程度の白壁の半地下空間が広がっており、置かれた黒い革張りのソファがよく映えた。
陶器や金物、ノート、ショールなどが並べられた棚が目に入った。聞くと、YODA氏が自らデザインしたものや、日本の伝統工芸作家とコラボして製作したもの、デュッセルドルフで活躍するアーティストの作品などが並べられているそうだ。
さらに奥に進むと、本格的な地下室に案内された。入口の扉以外は完全に四方をレンガで閉ざされた真っ暗な空間に、小さい電球が光っている。彼はこの空間で、数種類の花びらを一定期間置きながら奥から順に横縞状に敷き詰め、その朽ちる様子を鑑賞するアートを行っているという。
何とも不思議で、幻想的な空間だった。
OCCUPATION
生業

デザイナーとヘアスタイリスト

ファッションブランド「YODA」。YODA氏が手掛ける自社ブランドだ。
ニューヨーク、フランクフルト、デュッセルドルフと、居を移しながら長期間の海外生活。それにより培われた感性で、「日本の伝統工芸と素材、ヨーロッパの現代デザインを融合し、ファッションを創造する」というブランド理念のもと、デザイナーとして活動している。ミシェランシェフのコック服のデザイン、デザイン雑誌に多数掲載など、デザイナーとして地元でも高く評価されている。
しかし、YODA氏の本業はヘアスタイリストだ。デュッセルドルフのお客さんの他、ヨーロッパプロリーグで活躍するサッカー選手もお客さんとして名を連ねる。
MUSIC
音楽

電子音楽の土壌

YODA氏からの誘いで、テクノ系の音楽イベントに参加することになった。
ジャンル的に、深夜過ぎのスタートを覚悟していたのだが、19時から始まり、22時には終わるという。ライブ時間も40分程度と、想像より短い。

20時過ぎに会場に入ると、ちょうどライブが始まったところだった。
小さな洋館の、ちょっとした広場的な部屋で、40~50人ほどが真ん中に向かって立ち並んでおり、日本人も何人かいるようだ。部屋は、普通に明るい。
その真ん中には、DJコントローラー、ミキサーなどの機器と大きなスピーカーがあり、2名のアーティストがそれを使って音を作り始めた。
みな黙々と音に聞き入っている。音は上品だ。誰かの曲を流すのではなく、音を作っている。

ライブは、後半に向け盛り上がりを見せ、40分程度で終了。クライマックスには、個人的に大好きなStereolabに似たサウンドも混じり、ゾクゾクした。音を聞いて踊ってすっきりする、というような類ではなく、まるでクラシックを聴いてるような、大人のテクノイベントだった。

その後、YODA氏に現地のいろいろな方を紹介していただいた。陶芸家、工芸家、ミュージシャン、オペラ歌手、パティシエなど、いろいろなジャンルで活躍するアーティストばかり。改めて、このような人たちの集まりなのだと気付かされた。

電子音楽の先駆者的な存在として有名なアーティスト「KRAFTWERK」は、デュッセルドルフを起点としていた。そういったことからも、この町での電子音楽の歴史は長く、そして、奥行きは深く、このようなイベントが成り立つ土壌ができたのかもしれない。
REALIZATION
実現

YODA&TAL

イベントで音を作っていた2人組アーティストは、レコードレーベル「TAL」を結成し、デュッセルドルフを拠点に活動をしている。YODA氏はこの「TAL」とコラボし、バッグをデザイン、製作を行った。
レコードがすっぽり入り、且つ収まり良くデザインされ、2つの収納部が縫製によって繋がれている。持ち手は可動式となっており、手提げ用にも肩掛け用にも使える設計になっている。シンプルで、レコードを持ち運ぶのには最適なデザイン。素直に格好良い。

※YODA氏のデザインで、当社で新しいバッグを作成。2018年11月にデュッセルドルフで開催される展示会に出展予定です。後々ご報告したいと思います。